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ゲーテ と ニュートン

「色とは何か」

かつて全く異なる分野で活躍した二人の人物がこの問題に取り組み、研究成果を世に残しました。物理学者で近代科学の父として知られるアイザック・ニュートン、そして詩人で世界的文豪の一人、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテという二人の世界的な巨星でした。

ニュートンは、光を暗闇に集め、そこから導きだされる色を客観的に捉え体系化し、『光学』という書にまとめました。・・・色とは光によって導かれる(自然)現象の一つです。光がなければ、色は存在できないのです。科学が求めているのは、「普遍の真理」なのです。

反してゲーテは、自らの目に映る色が心身にどのような働きを及ぼすのかを主観的に捉え、『色彩論』を記しました。・・・色は自然の中にあります。人間の目を通して景色が観られるとき、そこに色が現れるのです。科学は人間のため、人間があってこそ存在します。そして「科学的な真理」とは、自然と人間の間に在るのです。

私たちにも経験があると思いますが、ゲーテが体験した夕日の陰に色彩を感じるのは、視神経の錐体(色を感じる視神経細胞)が夕日の赤を強く感じてその反対の色である緑を錐体自身が作り出したと考えられています。この現象はニュートンの光学理論では説明できません。

この他にも物理的な側面からでは解明できていないものに「ベンハムのコマ」というものがあります。白黒の模様を描いたコマを回すと、そこに色が現れます。人間の目だけを通して観られる未だに解明されていない科学もあるのです。

全く異なる立場から生まれた色の理論は、今なお"現代色彩学"の礎とされ、その二人の研究からは、客観的データと主観的洞察が必要とされる、現代科学技術のあるべき姿が浮かびあがります。

それは、人の目(視神経)と脳(意識という中枢神経)を通して自然現象は現れるということです。観測という人の目を通すことで、出現する確率が高くなるということです。

「色」とは、この地球上に降り注ぐ目に見えない物質であり、光子(フォトン)と呼ばれるものです。光子という太陽の光は混ざり合うことで白になり、私たちは眩しさを覚えるのです。

光子は、地球上のさまざまな物質に吸収され、吸収されなかった光子が私たちが可視化し認識する「色」として目に中に反射され映りこみます。

例えば、水は赤色を吸収して、熱を帯びます。最後に残るのが青色です。

水素はピンク、酸素は緑、窒素は紫です。朝日や夕日は、大気の厚さの影響を受けて青色が吸収され、赤色や橙色に見えるのです。

人間以外の動物達は赤外線を認識していて、昆虫達は紫外線を認識しています。

人間はその中間色である可視光線だけを認識しています。

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